泌尿器科 こんな悩みありませんか?
頻尿とは・・・
朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。
夜間頻尿は夜間、排尿のために1回以上起きなければならない症状で、日常⽣活において支障度の高い(困る)症状をいいます。
下記アンケートをつけてみてください。
(画像をクリックして印刷可)
IPSSは前立腺肥大症の自覚症状を評価し重症度を判定するための質問票。
0~7点 軽傷 8~19点 中等症 20~35点 重症
QOLスコアは患者さんの不満度を点数化することで、重症度を可視化。
0~1点 軽傷 2~4点 中等症 5~6点 重症
IPSSが中等症や重症、QOLスコアが高い方は泌尿器科受診をお勧めします。
これは男の人の断面図です。尿をためる膀胱があって。その下に前立腺があります。
尿は膀胱から前立腺を通過して亀頭の先から排出されます。途中に尿が漏れないように閉める役割があるが外尿道括約筋があります。
頻尿をきたす疾患は様々あります。
男性の頻尿の原因の中で一番多いのが前立腺肥大症です。
おしっこが近い
頻尿や多尿の可能性があります。排尿日誌や残尿などの検査の上適切な治療をさせていただきます。多尿の場合は生活習慣(多飲や塩分摂取過多など)や高血圧などの現病の改善で症状軽快する可能性があります。頻尿の場合背景に前立腺肥大症や過活動膀胱、低活動性膀胱がないか精査させていただきます。
—前立腺肥大症がお薬でもよくならない場合は。
手術療法が適応となります。前立腺肥大症の手術はいろいろな術式があります。
出術はいくつか種類がありますが、当院では経尿道的ホルミニウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)という術式を採用しております。
前立腺は内線と外線という2つの層に分けられます。前立腺肥大症は内線が肥大することにより引き起ります。
つまり内線だけを取れば排尿する尿道スペースは確保されると言えます。
よくミカンの皮むきで例えられますが、前立腺内線をミカンの実、前立腺外線をミカンの皮、果汁を出血に例えます。ミカンの実を皮からレーザーの衝撃波で剥くことが核出する方法になります。
昔から行われている経尿道的前立腺切除術(TUR-P)の場合は実に切り込むため果汁が出やすい、つまり出血しやすいし、削った後に皮に実が残ってしまいます。
逆に核出術は出血も少ないし、取り残しも少なくなります。
デメリットとしては術者の技量が必要であるため行える施設が限られることです。
頻尿とは・・・
朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。
夜間頻尿は夜間、排尿のために1回以上起きなければならない症状で、日常⽣活において支障度の高い(困る)症状をいいます。
このアンケートをつけてみてください。
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過活動膀胱の診断基準:
尿意切迫感スコア(質問3)が2点以上かつOABSS合計スコアが3点以上
OABSS合計スコア
軽 症:5点以下
中等症:6~11点
重 症:12点以上
OABSSスコアが高い人は泌尿器科受診をお勧めします。
過活動膀胱では強い尿切迫感や、頻尿(昼に8回以上)、夜間頻尿(夜間に1回以上)、切迫性尿失禁が起こります。原因は様々で、脳血管障害、パーキンソン病、多系統萎縮症、認知症などの脳の神経の病気や、脊髄損傷、多発性硬化症、脊髄小脳変性症、脊髄腫瘍、頸椎症、後縦靭帯骨化症、脊柱管狭窄症などの脊髄の神経の病気があります。しかし、神経の病気がなくても、加齢による膀胱機能の変化や、明らかな原因疾患がない(特発性)場合もあります。
症状に心当たりがある場合はご相談ください。
まずは問診、検査を行って患者さんごとにあった治療を選択していきます。
尿失禁には大きく分けて3つの種類があります。
①切迫性尿失禁:トイレに行きたいと思ったときに、トイレに行くのが間に合わず尿がもれる症状です。
②腹圧性尿失禁:運動時やくしゃみ、咳などの腹圧がかかった際に意図せずに尿が漏れる症状です。
③混合性尿失禁:上記2つの状態が合わさった症状です。
切迫性尿失禁に関しては「おしっこが近い(女性)。(過活動膀胱)」をご覧ください。
腹圧性尿失禁は原因として、膀胱の出口のしまりが悪くなる“内因性括約筋不全”と膀胱と尿道の位置が変わりやすい“尿道過可動”が挙げられています。
症状に心当たりがある場合はご相談ください。
まずは問診、検査を行って患者さんごとにあった治療を選択していきます。
当院では尿失禁に対する手術は行っておりません。手術が必要な場合は専門病院へ紹介させていただきます。
目で見えない位の血液が尿に交じっていることを顕微鏡的血尿と言います。
顕微鏡的血尿の中に癌が含まれる可能性は1.5-2%未満(報告によって異なる)と言われていますが、尿路上皮癌になりやすい因子を持っているとその可能性は高くなります。まずは問診や超音波検査、細胞診など患者さんに侵襲の少ない検査から行い、必要があればさらに検査を追加させていただきます。
目で見て赤いおしっこの原因は大きく分けて6つに分類されます。
①尿路感染症
②尿路結石
③尿路悪性腫瘍
④腎腫瘍
⑤前立腺出血
⑥その他(特発性)
超音波検査、CT検査、MRI検査などの画像検査や実際に膀胱の中を観察する膀胱鏡検査で原因を調べさせていただきます。
もし膀胱癌であった場合は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)という手術を最初に行います。
この手術の目的は
●組織を採取し診断する
●表在性の早期がんであれば根治する。
表在性膀胱がんの多くは、TUR-BTで切除することが可能です。しかしながら、表在性膀胱がんは再発が極めて多い病気です。TUR-BTで腫瘍を切除した場合でも、50%の患者さんは5年以内に再発すると言われています。もちろん膀胱の別の場所に新たにがんができてしまうこともありますが、再発の原因の多くは初回手術時の削り残し、見逃しであることが示唆されています。
当院では5-アミノレブリン酸(5-ALA)を使用したTUR-BTを行っております。
〇5-アミノレブリン酸(5-ALA)とは
簡単に言うと、この薬を内服すると代謝物質が癌に蓄積します。青色の光を当てることによって癌が赤く光ります。
これにより今まで見逃されていた癌や、取り残されていた癌を見逃すことなく切除することが可能となりました。
通常の膀胱癌:隆起しているカリフラワー様の腫瘍。腫瘍と正常組織の境界明瞭
粘膜内癌:腫瘍と正常組織の判別が困難。
5-アミノレブリン酸(5-ALA)を使用することにより5年後再発率は50%→20%まで大きく低下することが証明されております。
デメリットとしては
・光線過敏症:日光のあたる部分に発疹やみずぶくれができる
・悪心、嘔吐
・頭痛
・血圧低下
・血中肝酵素異常(GOT、GPTの上昇)
がありますが、その際は対応していきます。
以下の人は5-アミノレブリン酸(5-ALA)を使用できません。
・透析患者
・高度心不全患者
・心房細動の既往がある患者
・5-アミノレブリン酸(5-ALA)で血圧低下の既往がある患者
ご希望の方は当院外来でご相談ください。
PSAとは、正式名は前立腺特異抗原マーカーと言い前立腺からのみ産生されるマーカーです。
50歳~65歳:PSA 3.0ng/ml以上
65歳~70歳:PSA 3.5ng/ml以上
70歳以上 :PSA 4.0ng/ml以上
で前立腺癌の可能性があると言われております。
出典元:前立腺がん 治療:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
しかし4ng/mL以上で必ず癌というわけではなく、背景に前立腺肥大症や前立腺炎などの疾患があっても上昇します。また自転車やバイクに乗るだけでも一過性に上昇することもあります。健康診断で陽性と出た場合はまずはご受診下さい。
また近年、前立腺癌は遺伝性の指摘もあります。血のつながっているご家族に前立腺癌や乳がんの方がいないか教えていただけると診療がスムーズになります。
受診後は直腸診・超音波検査・尿検査・PSA再検・MRI検査などで精査します。
総合的に判断し前立腺癌が疑わしい場合は前立腺生検を推奨します。
当院での前立腺生検は患者様の痛みを少なくするよう麻酔を使用して行います。
2泊3日入院していただき、異常があった場合はすぐに対応できるようにしております。安心して検査を受けられるよう努力していきますので、不安などがありましたらお気軽にご相談ください。
当院ではPSA検査(前立腺がんを早期発見するために有用な検査)を実施しています。血液(採血)による検査ですので、健康診断の際には一緒に検査をされてはいかがでしょうか。詳細は以下チラシをご覧ください。
料金 1,980円(税込)
尿管結石の可能性があります。結石が1つのみ、5mm未満の場合は自然に排石される可能性が高いです。5mm~1cmの場合も自然に排石される可能性があります。
1cm以上の結石、もしくは複数の結石がある場合は外科的治療が必要になります。
レントゲンやCT検査で結石があるか、結石がある場合は大きさや個数を確認し、適切な治療をさせていただきます。
—尿管結石で緊急処置が必要な場合
・鎮痛薬を使用しても改善しないほどの疼痛がある場合
・熱が伴う場合
・腎機能障害が著しい場合
上記の際は緊急で尿管ステントと言う腎臓と膀胱をつなぐ筒を挿入させていただく場合がございます。その際は入院が必要となります。
自然排石されない場合や大きい結石の場合、尿管ステントを留置した場合は結石に対する治療が必要になります。
・当院での尿路結石手術
当院ではホルミニウムレーザーを使用し手術を行います。細い尿管鏡を使用することにより患者様の負担軽減に努めております。
また大きな腎結石に対してはECIRSと呼ばれる術式を採用しています。ECIRSとは経皮的尿道的同時内視鏡手術のことで、尿路結石の治療のひとつです。尿道から行う経皮的尿管結石破壊術(TUL)と、背中から行う経皮的腎結石破壊術(PNL)を同時に行う治療です。
ECIRSは、従来の手術よりも合併症や出血量が減少し、手術時間が短くなるなどの利点があります。結石のサイズや位置により、複数回の手術が必要になる場合があります。