泌尿器科Urology
診療時間
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泌尿器科 | 9:00~11:30 | 笹原 | 金光 | 小田 | 金光 | 田村 | - | ||||||
13:30~16:00 | - |
担当医
診療科案内
泌尿器科と言うと尿のイメージしかないかもしれませんが、腎臓・副腎・尿管・膀胱・前立腺・尿道・精巣など対象となる臓器は多岐にわたります。良性腫瘍から悪性腫瘍まで、薬物療法から手術まで、責任を持って診療させていただきます。「この症状は泌尿器かな?」とわからない場合も、まずは遠慮なくご受診・ご相談ください。
主な対象疾患
良性疾患:前立腺肥大症、過活動膀胱、低活動性膀胱、尿路結石(腎結石・尿管結石・膀胱結石)、膀胱炎、腎盂腎炎、精巣上体炎、前立腺炎、陰嚢水腫、包茎、勃起不全、副腎腫瘍、尿膜管膿瘍 など
悪性疾患:前立腺癌、膀胱癌、尿管癌、腎盂癌、腎細胞癌、副腎癌、精巣腫瘍 など
※転移性悪性腫瘍は化学療法の関係で精査の上、高次医療機関にご紹介させていただく場合がございます。
泌尿器科について
こんな悩みはありませんか?
- おしっこが近い
頻尿や多尿の可能性があります。排尿日誌や残尿などの検査の上適切な治療をさせていただきます。多尿の場合は生活習慣(多飲や塩分摂取過多など)や高血圧などの現病の改善で症状軽快する可能性があります。頻尿の場合背景に前立腺肥大症や過活動膀胱、低活動性膀胱がないか精査させていただきます。
—前立腺肥大症がお薬でもよくならない場合は。
手術療法が適応となります。前立腺肥大症の手術はいろいろな術式があります。
その中でも当院ではCVP(接触式レーザー前立腺蒸散術)が出来るようにセットアップしております。この術式は特殊なレーザーを使用し前立腺を溶かす手術です。
CVPの利点は
- 術後の合併症が少ない。
他の術式と比べて出血のリスクが低く、手術終盤に回収する検体も無いため、他の前立腺肥大症の手術と比べてより安心な術式です。 - 手術時間・入院期間が短い。
CVPは手術時間が短く、患者さんへの負担が少ない術式です。そのため入院期間も短くてすむ場合が多いです。海外では日帰り手術が可能な国もあるほどです。 - 術後の尿漏れが起きにくい。
前立腺肥大症のデメリットの一つとして術後一過性の尿漏れがあります。
しかしCVPは術後の尿漏れを最小限にしつつ、排尿状態を改善させることが可能です。
繰り返しになりますが、CVPはレーザーの止血力が強く出血のリスクが低いことが最大の特徴となります。そのため他の術式では休薬が必要な、血液をサラサラにするお薬を休薬せずに手術を受けることができます。
心臓や脳にご病気があり、血液をサラサラにするお薬を飲まれている方でも血栓のリスクを最小限で手術を受けていただけます。
- 検診でおしっこに血が混じっているといわれた
目で見えない位の血液が尿に交じっていることを顕微鏡的血尿と言います。
顕微鏡的血尿の中に癌が含まれる可能性は1.5-2%未満(報告によって異なる)と言われていますが、尿路上皮癌になりやすい因子を持っているとその可能性は高くなります。
まずは問診や超音波検査、細胞診など患者さんに侵襲の少ない検査から行い、必要があればさらに検査を追加させていただきます。
また尿蛋白を含んだ顕微鏡的血尿の場合は腎炎の可能性があります。その場合は内科が専門になるためご紹介させていただく場合がございます。 - 実際に赤いおしっこが出た
目で見て赤いおしっこの原因は大きく分けて6つに分類されます。
①尿路感染症
②尿路結石
③尿路悪性腫瘍
④腎腫瘍
⑤前立腺出血
⑥その他(特発性)
超音波検査、CT検査、MRI検査などの画像検査や実際に膀胱の中を観察する膀胱鏡検査で原因を調べさせていただきます。
- 検診でPSAが高いと言われた
PSAとは、正式名は前立腺特異抗原マーカーと言い前立腺からのみ産生されるマーカーです。通常は
50歳~65歳:PSA 3.0ng/ml以上
65歳~70歳:PSA 3.5ng/ml以上
70歳以上 :PSA 4.0ng/ml以上
で前立腺癌の可能性があると言われております。
しかし4ng/mL以上で必ず癌というわけではなく、背景に前立腺肥大症や前立腺炎などの疾患があっても上昇します。また自転車やバイクに乗るだけでも一過性に上昇することもあります。健康診断で陽性と出た場合はまずはご受診下さい。
また近年、前立腺癌は遺伝性の指摘もあります。血のつながっているご家族に前立腺癌や乳がんの方がいないか教えていただけると診療がスムーズになります。
受診後は直腸診・超音波検査・尿検査・PSA再検・MRI検査などで精査します。
総合的に判断し前立腺癌が疑わしい場合は前立腺生検を推奨します。
当院での前立腺生検は患者様の痛みを少なくするよう麻酔を使用して行います。
2泊3日入院していただき、異常があった場合はすぐに対応できるようにしております。安心して検査を受けられるよう努力していきますので、不安などがありましたらお気軽にご相談ください。
- 左右どちらかの背中が痛い
尿管結石の可能性があります。結石が1つのみ、5mm未満の場合は自然に排石される可能性が高いです。5mm~1cmの場合も自然に排石される可能性があります。
1cm以上の結石、もしくは複数の結石がある場合は外科的治療が必要になります。
レントゲンやCT検査で結石があるか、結石がある場合は大きさや個数を確認し、適切な治療をさせていただきます。
—尿管結石で緊急処置が必要な場合
・鎮痛薬を使用しても改善しないほどの疼痛がある場合
・お熱が伴う場合
・腎機能障害が著しい場合
上記の際は緊急で尿管ステントと言う腎臓と膀胱をつなぐ筒を挿入させていただく場合がございます。その際は入院が必要となります。
- 当院での尿管結石手術
当院ではホルミニウムレーザーを使用し手術を行います。細い尿管鏡を使用することにより患者様の負担軽減に努めております。
また大きな腎結石やサンゴ状結石に対してはECIRSと言われる術式を採用しています。腎臓に直接筒を挿入し尿管・腎両方からアプローチして結石を砕石します。
普通であれば複数回の手術を要する結石を、最小限の手術回数で終えることができます。
※手術に関しては現在セットアップ中です。手術希望の患者様は担当医にご相談ください。
PSA検査について
当院ではPSA検査(前立腺がんを早期発見するために有用な検査)を実施しています。
血液(採血)による検査ですので、健康診断の際には一緒に検査をされてはいかがでしょうか。
詳細は以下チラシをご覧ください。
尿路結石治療について
当院では結石治療にも力を入れています。
閉塞性尿路感染症に対する緊急ドレナージ術をはじめ、治療難易度の高いサンゴ状腎結石や寝たきり患者の多発性・感染性尿路結石まで、適応を拡大して、積極的にストーンフリーを目指しています。
[田村法]
※引用文献:Urol Case Rep. 2023 Oct 23;51:102599.