私たちは、ひとりひとりの健康と尊厳を守る、地域のための病院(コミュニティーホスピタル)をめざします。

Subject診療科目

耳鼻咽喉科Otorhinolaryngology

診療時間

診療時間  月
耳鼻咽喉科 13:30~17:00 手術

担当医

平原 信哉(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 耳鼻咽喉科専門医・補聴器相談医/日本耳科学会/日本鼻科学会/日本聴覚医学会/補聴器適合判定医ほか)

診療科案内

耳鼻咽喉科とは、言葉のとおり耳、鼻、のどを専門にした診療科です。一般的には、中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿)、花粉症を含むアレルギー性鼻炎などがよく知られていると思います。

外来での内服加療から、ゆくゆくは手術加療も含めた治療を提供できるように準備してまいります。腫瘍病変については、1名体制では対応困難なため、必要に応じて高次病院への紹介も行っていきます。

主な疾患対象

〇急性中耳炎
急激におこる耳痛、発熱、耳漏を認める病気です。鼓膜の中の中耳といわれる部分への細菌感染が一般的なもので、小児では風邪症状後におこすことがあります。(左図:正常 右図:急性中耳炎)
耳中耳炎
〇慢性中耳炎(穿孔性中耳炎)
鼓膜に穴が開いている状態で、奥(中耳)に感染をおこすことで耳漏を認めるようになります。また、感染が無い状態でも鼓膜穿孔による難聴を認めることがあります。
補聴器などを含む耳栓を使用した場合、外耳道が蒸れて感染しやすくなります。ひどい場合は真菌(カビ)が感染することがあります。(左図から:正常 慢性中耳炎 慢性中耳炎の感染)
慢性中耳炎‗小正常慢性中耳炎‗小慢性中耳炎‗小感染

〇突発性難聴
突然、片側の耳が聞こえなくなる病態で、原因はいまだ解明されていません。耳鳴りの症状で見つかったり、めまいを伴うこともあります。治るかどうかも1/3の確率といわれており、難聴になってから治療開始までの期間が短い方が、治療効果が高いといわれています。

〇顔面神経麻痺
顔の筋肉が動かせなくなり、目が閉じれない、口から食べ物・唾液が漏れるなとの症状を起こす病気です。脳梗塞などによっても起こすことがありますが、抹消神経へのウイルス感染でもおこします。単純ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルスが関与するといわれています。

〇アレルギー性鼻炎
特定の原因物質が鼻から侵入することで、水溶性鼻漏、鼻閉などを認める病気です。最も有名なアレルギー性鼻炎はスギ花粉による「花粉症」ですが、それ以外にもヒノキ花粉、ダニ・ハウスダストなど原因は多岐にわたります。原因によっては季節性・通年性の症状を認めます。

〇慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻の副鼻腔に感染を起こす疾患です。鼻閉・膿性鼻漏の他に、頬部痛や異臭、嗅覚障害などの症状を認めます。ポリープなどを形成するタイプもあり、原因によっては再発を繰り返すタイプもあります。
副鼻腔・炎

治療について

〇急性中耳炎
一般的には抗生剤内服加療を行います。鼓膜の内側に膿がたまって疼痛が強い場合は、局所麻酔下に鼓膜切開などを行うこともあります。非常にまれですが、重症例では入院加療を要することもあります。

〇慢性中耳炎
耳漏に関しては、イヤホンなどを控えながら外来での清掃・点耳薬使用などを行います。鼓膜穿孔については、自然に閉鎖することはまれであるため、閉鎖には手術での閉鎖が必要となります。穿孔が小さい場合は局所麻酔での手術もできますが、症例によっては全身麻酔での鼓室形成術が必要となる症例もあります。

〇突発性難聴、(末梢性)顔面神経麻痺
ステロイド投与による加療が一般的です。外来で行うステロイド内服加療と入院で行うステロイドパルス療法があります。入院加療の場合は1週間程度が目安です。
突発性難聴に対しては、鼓膜内にステロイド液を投与するステロイド鼓室内投与などもあります。

〇アレルギー性鼻炎
一般的には内服加療+点鼻薬が多く用いられます。それでも効果不十分な場合は、鼻の状態を評価した上で、入院での鼻手術(鼻中隔矯正術+下鼻甲介粘膜下骨切除術)などを行うことも検討していきます。
鼻術前・術後2
〇慢性副鼻腔炎
抗生剤内服や点鼻薬加療をまずは行います。効果不十分な場合は、ポリープ切除や全身麻酔下での内視鏡下鼻副鼻腔手術を検討していきます。
副鼻腔術前・術後2