血液内科/HTLV-1外来hematology

※血液内科・HTLV-1外来は、予約制となっています。
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• 鈴宮淳司

血液内科は血液の病気を診る診療科です。

血液の病気には血球と血漿の異常による病気があります。
〇血液（Blood）は、血球と液体の血漿からなります。
・血球には白血球、赤血球、血小板の3種類あり、白血球は体を守る細胞、赤血球は酸素を運搬する細胞、血小板は止血（しけつ）に必要です。
・血球は、骨髄（こつずい）で作られ、多くは脾臓（ひぞう）で壊れます。
・白血球は5種類（好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球）があり、それぞれ役割が異なります。
・赤血球にはヘモグロビンがあり、これに酸素と結合して体中に運ばれる血漿（血清＋凝固成分）には栄養分や凝固成分が入っています。
・凝固成分は、血液が固まる［凝固（ぎょうこ）］に必要な様々な因子があります。

〇代表は、ヘモグロビンが減少する貧血です。
・赤血球、ヘモグロビンが減るので酸素を体に運ぶトラックが少なくなるので、動悸、息切れ、立ち眩みなどの症状がでます。
・貧血といっても、一つの病気ではなく、原因により種類が多く、治療法も異なります。
・多いのは、出血が原因の鉄欠乏性貧血です。
・骨髄が悪くなる病気は、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群などがあります。
・赤血球を作る際に必要なビタミンＢ12欠乏性、葉酸欠乏性貧血があります。

〇白血球の異常を起こす原因は多く、反応性から腫瘍性まで色々あります。
・5種類のどの白血球が異常になっているかで病気も異なります。
・腫瘍性は、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫という病気があります。
・白血病もいろいろな種類があります。急性と慢性に大きく分けられ、それぞれに骨髄性、リンパ性白血病があります。
・悪性リンパ腫は、リンパ球ががんになったもので、B細胞性、T細胞性、ホジキンリンパ腫と３つに分けられ、多くの種類があります。
・多発性骨髄腫は、Bリンパ球の一つである形質細胞（けいしつさいぼう）が“がん”になったもので、異常なたんぱく質（Mタンパク質）を産生します。

〇血小板は減ると出血しやすくなり、多すぎると血管の中に血の塊［血栓（けっせん）］ができやすくなります。
・自己免疫性、薬物などによるもの、白血病など悪性細胞により骨髄が破壊されるなど原因は色々とあります。
・血小板が減少する病気の代表は、特発性血小板減少性紫斑病（別名：免疫原性血小板減少性紫斑病）があります。

〇骨髄増殖性腫瘍（こつずいぞうしょくせいしゅよう）は、血球が増える病気です。
〇主に赤血球が増える真性多血症、血小板が増える本態性血小板血症などがあります。
〇骨髄異形成症候群（こつずいいけいせいしょうこうぐん）は、主に貧血や血小板減少など血球が減る病気です。
〇様々な種類があり、貧血だけのものから、急性白血病に近いものまであります。

〇凝固因子が異常をきたし、止血困難になる血友病などがあります。
〇抗体（免疫グロブリン）の異常で、免疫力の低下する病気があります。

〇骨髄やリンパ節から異常な細胞を採取して、形態、免疫形質、染色体検査、遺伝子検査など実施しています。

〇放射線治療、骨対委嘱、一部の抗がん薬治療は当院では実施できません。責任をもって実施できる病院へ紹介しています。

〇HTLV-1はヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型のことで、白血病や神経や眼の病気が生じることがあります。
・感染しても多くはキャリア（感染しただけ）で、発症されることは稀です。
・静岡県で唯一の専門外来を実施しています。（2025年2月時点）

JSPFADはHTLV-1感染者の方から定期的に血液を採取させていただき、その検査結果を解析することにより重篤な疾患の前兆をつかみ将来的な治療や発症予防に繋げていこうとする研究グループです。

当院は静岡県内で初めてJSPFADの実施医療機関となっております。

詳しくは以下をご覧ください（外部サイトへつながります）
HoT LiVes  HTLV-1情報ポータルサイト

一般社団法人日本血液学会（JSH）認定 専門研修教育施設に認定されました。

丁寧な満足いただける診療を心がけています。気軽にご相談ください。

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